日本のCAのかわいい制服。有事の際大丈夫?羽田空港の日航機衝突事故から看護師目線で鑑みて。

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2024年は年始早々に能登半島での地震やら、羽田空港での日航機と航空自衛隊の固定翼機の衝突自己と相次いだ。航空機衝突事故では無事全員脱出することができ、CAさんの判断や行動が称賛されていた。私は看護師なので「急変時にすぐ対応できるようやっぱりちゃんと時折トレーニングしなきゃだめだなー」と感心し、改めて訓練や勉強の大切さを思い知りつつ、前から違和感を感じていたアノことを書きたくなってしまった。

ユニフォームの移り変わり

看護師の出で立ちの歴史は、そんな古くない。20年くらい前は、まだあの落っこちそうな意味のないナースキャップは見かけたし、女性らしい体のラインに沿った膝までのワンピースを着て、足が綺麗に見えるストッキングとサンダルを履いて仕事をしている人も多かった。でも日本は地震大国。あちらこちらで災害が起きるたびどんどんと改善されていった。CAの場合、そのあたりはどんな変遷を経てきているのだろう。

ワンピース

今看護師の仕事してて「ワンピース!?!?スカートなんて絶対あり得なーい!」と私は思う。だって

  • しょっちゅうかがむ。
  • しょっちゅう踏ん張る。
  • しょっちゅう上に登る(階段、時にはベッド上)。
  • しょっちゅう駆け足する。

ズボン履いてなかったらやりにくいったらありゃしない。いつからかスカートとズボンを選択できるようになり、仕事をしている中でだんだんズボン選択率が高くなったのだろう。今でもたまーにスカートの人を見かけることがあるが、世の中の看護師の99%くらいの人がズボンを履いている気がする。

その点日本のCAさんは安定のスーツにスカートだ。

ストッキング

ズボン化に伴ってストッキングなんてものがなくなり、靴下になっていった。ストッキングって、足を綺麗に見せるためのファッションアイテム。素敵なオフィスに務めてるわけじゃない。肉体労働の看護師の仕事であんなもの必要ない。肉体労働論についてはこちらもご参照。

しかもストッキングってよく破れて履き替えなくちゃいけない。しかし現実的にはいちいち履き替えてなんていられない。昔は看護師の仕事って大変じゃなかったのかな?それとも破れてもそのままで仕事してたのかな?と疑問。もちろん仕事に適していない、と私は思う。

サンダル

災害を重ねるうちに改善されてきた、その際たるものが靴だ。

災害時こそ、通常時よりもよく走り、よく運び、長時間労働になり、クルクルと方向を変えて移動する必要が生じる。

戸棚は倒れ、食器が割れる。火災が起きる。でも看護師はどんな危険なものが落ちていても、その上を移動する必要されあらば、しなくてはならないのだ!正直、自分の足が危険だからという理由で患者さんへの対応を拒否するのは、ある意味肝が座ってないと無理。「ガラスの破片が凄すぎる。私サンダルだから早く歩けない!」なんてソローリソローリやってる場合じゃない。

こうしてほとんどの看護師が日常的にスニーカーなどしっかり歩ける靴を履くのが主流になっている。

そんな中、50年前から変わらずCAさんのユニフォームはファッション的に素敵なものが継続している(ように私には見える)。スカートだし、ストッキングだし、ヒールのあるパンプス履いてる。

CAが有事に行うことは?

看護師とは全然職種が違うけど、2024年元日の羽田での事故を振り返るにつき、やはり服装が気になってしまう。ここからは私の想像。CAさんがやらなきゃいけなくなりそうなことリスト。

  • CAさんもかがまなくてはならない。これは有事じゃなくて通常業務でもありそう。
  • もしかしたら足で蹴り上げなきゃいけない物も有り得るかも(ドアとか?脱出を妨げるものとか?)
  • 脱出シューターから誰よりも先にスムーズにおりなくてはいけない役割の方もいたりする?
  • そしてその方はシューターの先でこどももからお年寄り、大きな人まで安全に降りられるよう受け止める必要があったりする?
  • 火の粉や何かが割れた破片の上を歩かなくてはならないことはきっとある。

考えてみると、有事はかなり激しい動きが必要になることが予想される。

適したスタイルは?

やはり看護師と同じく、動きやすく、走りやすく、自分の身や乗客の誘導に適した格好がいいような気がする。ズボンで、ソックスにスニーカー。

以前緊急時に飛行機から脱出する訓練をしているCAさんの映像を見たことがある。CA役の方はいつものおしゃれでビシッと決まったスーツとスカート姿、でも逃げる乗客役のCAさん達は、動きやすいどころか、整備士さんのような、でも少し可愛いお揃いのつなぎを着て訓練に取り組んでいた。むしろ乗客役の皆さんの方がお仕事に向いた格好なんじゃ!?と思ったものだ。

まとめ

昔の看護師のワンピース白衣、ストッキング、サンダル姿もそうだけど、明らかに女を意識したスタイルだ。度重なる災害の経験、男性看護師の増加に伴い、意味のないファッション性は削ぎ落とし、動きやすさを重視。そして無駄に女っぽくしなくても良くなった。遅いくらいだが、一応今でも進化を遂げている看護師のユニフォーム(記事にもしてます)。

なんとなくCAさんもそんな流れに乗って改善された方がいいような気がする。だってその方が、通常業務についても、有事の際にも動きやすい。それはつまり、乗客を守ることにも、乗員自身を守ることにも繋がるではないか。

CAさんの仕事って正直男女どっちでもできるし、おしゃれにビシッとキメたスーツみたいなやつじゃなくてもできる。世界の複数の路線に乗ったことがあるが海外のCAさんは意外とラフな格好をしているところもあるし、ほとんど女性ってわけでもない。ついでに言ってしまえば、日本の航空会社みたいに、美人でスタイルよくて背の高い方ばっかりじゃない。妙齢で割腹のいい男女もいらっしゃる。

でもやはり看護師の職場は病院。航空会社は営利企業だ。航空機の乗員は肉体労働だし時間も不安定で重労働、しかもいつも地元にいられるとは限らないって点でも大変だ。一度事故が起きれば命がけで乗客を守らなくてはいけない。だからこそ動きやすい制服が良いように気がするが、もしかしたら

・あのおしゃれで格好いい制服やイメージがあるからこそ、CAを目指してくれる意志ある美しい女性が集まるのかもしれない。

・そうして集まったスタイルもよく美しい女性がいる方が、より集客に繋がるのかもしれない。

もしそうであれば、CAさん達自身がズボンスニーカースタイルを望んでいなかったり、会社がその方向に進んでいくのをよしとしないのだろう。

全くお節介極まりない記事であることは自覚しているが、やはりCAさんの制服は動きづらそうで気になるのだ。

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