看護師国家試験は難しい?(後編)〜難解怪奇な問題に注意!〜

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看護師国家試験は、難しいテストである

と私が主張する理由。

前回は一つ目の理由

①受験資格を取得するまでの膨大なハードル

について説明した。

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今回はこれから受験する人がおっかなびっくりしちゃいそうな二つ目の理由。

②専門家でも回答困難な難解怪奇な問題多数。

 看護師国家試験は午前午後の2部に分かれており、それぞれ2時間40分、計5時間20分、問題数は午前午後それぞれ120問、計240問が出題。単純計算でも1問1分30秒で答えなくてはいけない。選択式だとしても問題を読んですぐに答えが思い浮かぶレベルでないとこのペースで解くのは難しい。

 試験の内容も必修問題、一般問題、状況設定問題とパターンの違う3部構成となっている。

 必修問題はその後の問題の難解さから、少なくとも85%以上、できれば限りなく100%に近い正答率でないと合格が難しくなると言われている。

 一般問題は、出題側が難解な問題を作ろうとするあまり、物議を醸すような複雑怪奇なものもある。私の通っていた看護学校では、国試直前になると現役の教授や現場第一線の医師などが分野に分かれて講師としてやって来られた。過去問を見ながら解説をしてくださることも多かったが、先生方、時折愚痴をおっしゃっていた。

「この問題、選択肢に正答はない!」

「答えこれ?間違ってるよ。」

「看護師の国試の問題って誰が作ってんの?!」

専門家でも首を捻るような問題が出題されていることは間違いないようだ。

 状況設定問題では、あの苦しかった実習での経験が役に立つかもしれない、現場の状況を想定して答える問題だ。しかし実際の臨床の現場でも「これが今一番大切!」という点は、情報量や条件によって変わってくることもあるし、一つだけ挙げるなんて難しい。問題なら尚更、書ける情報量も限られてるし一番大切なことが複数見受けられることも、、、。それにコロナ禍で実習が難しかった学生さん達にも例年通り同じように回答せよ、というのも酷だ。

 難解すぎる、正答が選択肢にない、正答が選択肢に複数ある、なんて時は看護学校協議会等から指摘があり「不適切問題」となることも。そうなるとその問題自体除外され加算されなかったり、全員正解になったりする。採点への影響もあり、受験生はその成り行きにヒヤヒヤしなくてはならない。

 看護師の国家試験の難解さ、困難さ、訳わかんなさ、については、いつも毎年どなたかが、映画の中に出てくる第二次世界大戦終盤のドイツでの一場面を使って表現している。どなたが作っているのか知らないが(看護以外のシリーズもなかなかニッチでマニアックなツッコミ。チームなのかな?)、毎年その年の国試のツッコミどころや「難しすぎるやろ!」と皆が思った問題、その年特有の事情なども加えながら、本当にうまーくまとめられている。受験生の努力が報われるような笑いを生み出してくれる。ちなみに自分が受験した年のものでなくても面白い。(「第1◯◯回看護師国家試験 総統閣下がお怒りのようです」で検索してみてください。YouTubeで動画が見られます。以下は第112回のもの。)


www.youtube.com

 国試受験までの並々ならぬ努力と血と汗と涙、身も心もすり減らして酷使せざるを得ない看護学生としての日々。それは絶対に受からなければならないという揺るぎない決意になる。

 残念ながら、理由あって看護師としての勉学を諦めなければならない人々は国試受験までにその道を降りている場合も多い。よって合格率はおのずと上がるのだ。

 その国試、内容は専門家が首を捻り、受験後に不適切問題が生じるほどの難問。簡単なはずはない。

 まだ、看護師の国家試験は簡単に受かっていーなー、なんて勘違いしている人がいたらこの記事を読んでもらって欲しい。全然簡単じゃないよ!

 

次の記事はドキドキのセクハラ白衣についてです!

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